殺した理由

利津たちは残りの子を探し出すと、もう夕方になっていた。

なので、利津はそれぞれの家に送っていった。

今は自分の家に帰るところである。

いや、正確に言うと、静江の家に、だが。

利津は読みかけの本を読みながら家に向かった。

すると、利津の真上から、

カァ カァ・・・

とカラスの声が聞こえる。

カラスといえば、歌があったはずだ。

確か・・・こんな歌だった気がする。

「カラス、なぜ鳴くの~・・・」

歌ってみたが、途中までしか思い浮かばない。

利津は「ふっ・・・」と笑った。

(こんな幼い頃に歌っていたのを、思い出すなんて)

(しかも、途中まで・・・)

利津は空を見上げた。

見上げると、一面に橙色と朱色―――――夕焼けだ。

利津は手を伸ばした。

そして、何かを掴むように、手を動かした。

少しすると手を丸めた。



―――数十秒後。

利津は手を下ろし、歩み始めた。

そろそろ電灯が点き始めてきた。

消えそうで消えない光が点き始めた。

それを見ると、少し焦り足早に歩いた。

「早く帰らないと・・・・・・」

足早に歩くと、利津の鼻にいい匂いがくすぐった。

どうやら、もう夕飯の時間らしい。

そう言えば、今は五時半すぎだ。



それと少し過ぎた頃に、利津は何かの異変に気がついた。










――――――あれ?