あれから数ヶ月。


 私はいまだに川田に気持ちを隠してる。




 そんなある日のことだった。






「ねぇ、咲。ずばり好きな人いるっしょ?」


 美里が私に聞いてきた。


「な、何よ急に…」



 美里はニヤっと笑うと言った。


「だってこの頃咲可愛いもん!」







 …はぁ?



「相手は誰だ?ん?」





 好奇心旺盛なやつ…。





『川田だよ』


 そう言えたらどんなに楽か。




「あ、美里ほら、昼休み終わるよ?」


 私はクラスの違う美里を追い返して、話を変えた。




 疲れた…。