「イ・・・インフルエンザ大丈夫ですか?」

(やばい・・・怒ってるよな、文子さん・・・。)


「もう、熱も下がって・・・後は、お医者さんのGOサインだけです(笑)」

(西澤さん、すごく動揺してる・・・どうしよう、私のせいだ・・・。)


彼らは玄関からリビングへと移動する。そしてリビングで西澤の視界にノートパソコンが入ってくる・・・


「文子さん・・・」


西澤の顔が少しずつ怒った表情に変わっていく・・・


「駄目ですよ・・・しっかり休まないと(怒)」
「でも・・・」
「でもじゃないです(怒)」


西澤は、文子の目を見ながらそういった。怒った表情の西澤にドキッとしながらも、嫌われたのではないかという不安な気持ちにも苛まれていく文子。そんな文子の気持ちに気づかないまま、西澤は文子に言い聞かせるようにこういった。


「お仕事は、身体がちゃんと治ってからにしないと(怒)」
「は・・・はい(泣)」


西澤はノートパソコンの画面を操作して、資料を保存。そして、静かにノートパソコンを閉じた。