「すいません。」

いきなり仲居を呼び出して、何を言うのかと思ったら…


「出かけるんで、彼女を着替えさせてあげてください。」


と言い出した。


それから文子は別室で着替える事に…


数十分後


「すいません。お待たせしました。」
「じゃ、行きますか。」


文子は、のしっと立ち上がった西澤の後を続く様に歩く事に・・・


「・・・親にあっても絶対に何も言わないでくださいね。」


西澤の暗くて少し低い声が文子にそう言い聞かせる。


「亮太!あっ、文子さんも・・・」
「お似合いよ。文子。」

両方の親が玄関で待機していた・・・


緊張の瞬間・・・


「じゃ。」

「いってらっしゃい!」


こうして、文子と西澤は無事に会場を脱出した。