「名前でいいですよ。」 「じゃ、文子さんで。」 「はい。」 ということで、文子は名前のままで呼ばれることに決定。迷いが晴れ、すがすがしい顔をすると、お土産の菓子を文子に渡した。 「スイスに行かれてたんですか?」 「そこにいい風景があるので(笑)」 そういって、和明はキャリーバックとともに部屋へと消えていった。