話しながら進む朝食。お皿からなくなっていく料理たち。 「あっ、付いてますよ(笑)」 文子はそういうと、西澤の口元についていたヨーグルトを指でとると、そのまま自分の口に運ぶ。その光景を見届けた西澤の胸は、早いテンポで打ち鳴らされていく。実感したことのない、いつもと違う鼓動・・・ (何だろう・・・この気持ち・・・) 「亮太・・・さん?」 「あっ・・・」 文子の声で、我に帰る西澤。心配する文子に「少し考え事してたので・・・」と笑ってごまかした。