俺が、駅長室に入ると

駅長は
すぐに口を開いた…。



『今さっき、神崎君の
お母さんから

電話があり、お母さんの
妹さんが、今晩ヤマ
だとの事だ…。』



「ぇ…叔母さんが…?」


【…美代ちゃん…】


俺は、親戚の中で

誰よりも、俺の事を
可愛がってくれる

そんな美代ちゃんが
大好きだった。


数ヶ月前から
黄疸で入院していた
美代ちゃん。


この間、お見舞いに
行った時は

あんなに
元気だったのに…。




「駅長…早退して
病院に行かせて
もらえませんか?」




『そのつもりだ。
仕事の事は気にせず
行ってあげなさい。』



「ありがとう
ございます!!」