『爺さん。 ひょっとして… シャンプー 持ってないの?』 「あぁ…所持金が 無くてね… 石鹸で洗うよ。」 『爺さん。ダメダメ! 所持金が無い 人達の為に、各舎房に “ライポン”て物が 備え付けてあるんだ。』 早くも、俺の悪戯に 気が付いた同衆は 必死に笑いを 堪えていた。 「ライポン……?」 『そう。ライポン。 ほら。この緑色の容器。 これが、爺さんみたいに 所持金が無い人達用の シャンプーなんだ。』