「だけど、リンゴちゃんに興味がないわけじゃないんだ。むしろもっと知りたい」





じっと私を見つめる瞳。





吸い込まれてしまいそうな深いダークブラウンの虹彩に私が映っている。





私だけ―――





「―――ごめん。今日は帰るね」





「え? もう?」





「ごめんね。………カイト君」





黒いバッグをつかんで私はルリに近づく。





「―――ルリ。帰るね。今日はありがとう。服、洗濯したら返すから」





「ううん。あげるよ。リンゴに着てほしくて持ってきたから」





「そんな。悪いよ」





「ルリがしたいんだからいいよ。はい」





ルリはそう言って私の服が入ったショップの袋を渡してくれた。