先生と僕たち私たち

「先生おめでとう!」

「おめでとう!」

「ヒューヒュー!」

拍手と御祝いの言葉が溢れる。

私も席に戻った。


下を向いたまま顔をあげない菅原。

「先生?」

教室が静まり返る。

「……くっ、……ぐ」

菅原の嗚咽が静まり返った教室に響く。

そして嗚咽が少しマシになった頃、やっと顔をあげた。

涙で濡れた顔を。

「……ありがとうな。俺を泣かせたのはお前らが初めてだ。俺な、結婚して7年目なんだが今まで子宝に恵まれなくてさ。妊娠したって聞かされただけで嬉しいのにさ。お前らにこんなこと、されたら……」

また菅原の目からボロボロと涙が溢れた。

その涙が伝染していく。

こんなに優しい先生だったのに、どうして今頃気づいたんだろう。

卒業までもう1ヶ月なのに。