『優勝者は───…』



「宇海」



『──…神崎蓮くん!!』



……え?



私は教室のドアに視線を移す。



だって…今……優勝者の声が私を呼んだんだもん…っ!



「蓮くん…!?こ、ここにいていいの…っ?」



教室のドアにもたれかかっているのは、間違いなく執事服を着た蓮くんだ。



「わざわざ行くなんてダルい」



『神崎蓮くんがいない!?ちょ、どうするんですか!?』