「何でここで泣くんだ、ばーか」 意地悪く言った言葉とは裏腹に、私をギュッと抱き締めてくれた蓮くん。 「だ、だって……っ」 嫌がらせはつらかったし、蓮くんが私のことを言うためにミスコンに出てくれたことが嬉しかったし…… いろんな思いが一気に溢れた感じがする。 「これでアイツらも懲りただろ」 蓮くんはそう言って私の頭をポンポンと優しく撫でてくれた。