「なっ!?」 私の頬が蓮くんの両手によって挟まれている。 「ひゃいふるのー!」 ちゃんと喋ることが出来なくて、赤く染まっていく頬。 「やっと目があったな」 蓮くんの目に見つめられるとなんかダメ。 昔とは違うんだ、ってことをイヤでも感じさせる。 「……あ、蓮!宇海ちゃん!おかえり」 突然、蓮くんの後ろの方から聞こえた声。 私はこのよく通る声を知ってる。 「桃さん!ただいまっ!」