それから入学式が無事終了した。


体育館から退場した後、同じクラスになった奏恵と教室へ向かう。



「宇海、よかったよ~!新入生代表挨拶!」


私の横に並んだ奏恵が、楽しそうな声でそう言った。


緊張がほぐれたからか、周りもざわざわとしている。



「ほんと?あれ、緊張したよ~」


私はなぜか新入生代表挨拶をすることになってしまったんだ。


でも、何事もなく無事に終わってよかった。



「桜井さん!」


奏恵と他愛ない話をしながら廊下を歩いてると、誰かに肩をポンとたたかれた。