あまりの可愛さにもっと触りたい欲求が我慢出来なくなってしまう前にベビーベッドから離れる。
触って起こしちゃったらどうもこうもない。
「少しだけ寝られそうですね」
「あぁ」
「寝ますよね?」
「その前に…、優子」
そんな言葉と共に背中から温もりを感じた。
「たっ、くとさん」
その温もりは、背後から抱きしめられたからだと分かった途端に、ドクンドクンと胸が大きく高鳴り、拓斗さんの柔らかな唇が当たった耳朶は熱を帯びて熱い。
朝からこんな事をしてもらえるなんて…!
首の下でクロスする拓斗さんの腕にそっと手を添える。
「忘れてただろう?リビングで俺に抱き締められたいと言った事を」
「そんな事…」
「それなら、このまま抱きしめさせてくれないか?最近の優子は瞳子に構ってばかりだろ?瞳子に構わない今くらいは俺を…」