このはが言ったことをすぐには信じられなかった。 「あたし、一ノ瀬君はあたしと同じ普通の高校生だと思ってた。ルックスが良くて、優秀だからみんなから注目されてるだけって思ってたの。だけど、身分とか全然違うんだね。別の世界の人なんだ。」 『だからあの時雑巾を嫌がったんだ。最初に言ってた特殊な家庭ってこういうことなんだね。』 昨日まで近くに感じていた奏夜が、急に遠く感じた。 『あたしが一ノ瀬君と一緒にいたなんて、ありえないことだったんだなー。』 そう思うと、少しだけ寂しくなった。