斎「貴女が姿を消してから、副長は魂が欠けたような生活をしていました。」








斎藤さんは、こちらに歩み寄りながら話し始めた。




斎「副長が仮眠をとっている時に、部屋を訪れたことがあります。」


栞「………………仮眠?」


斎「はい。副長は、睡眠ではなく仮眠しかとりません。」


栞「そんなに仕事ばかりしてるなんて……」




驚いている栞を後目に話を続ける。




斎「仮眠の最中、副長は貴女の名前ばかりを呼んでいました。」


栞「一一一っ!!////」








斎「副長には貴女が必要なんです。」


栞「…………はい。」






斎「副長を、頼みます。」


意識が飛ぶ間際、斎藤さんがはっきりと言うのが聞こえた。