金色のシッポ

俺たちはコンビニに行きトランプやお菓子などを買い集めた。
コンビニの定員が深夜に男子高校生と着物の美女(もちろん人間の姿に戻った)を見て不信がったのは言うまでもない。
家に戻り、俺は美狐に枕を投げつけた。
「うわ!?な…何をする!?」
投げつけられた枕を拾い、おどろいている美狐。
やはり美狐は枕投げを知らないらしい。
「枕投げだ。泊まりの時はこれをやらんといけないんだ!」
厳密に言うと枕投げなんてもう小学生の時からやっていない。
でもきっとこいつは人と一緒に夜を過ごしたことがないのだろう。
同情…ちがうとは言えない。
だから今日は美狐に精一杯楽しい事を教えてやろう。
そのうち、今度は俺の顔に枕が飛んできた。
「勝負ならまけんぞ?」
胸を張って言う彼女はとても楽しそうで、
「俺だって子供の時からやってるんだから負けないぞ?」
と威勢を張った。
それからは、もう神社の中が羽毛だらけになるほど枕投げをした。
もちろん俺たち2人だけで。
この光景はかなり奇妙な光景だと我ながら思う。