唇を離し無言のまま
隼人と見つめ合う。


目をそらしたら隼人が
いなくなりそうで怖い。
隼人の目にはあたしが
写っている。
あたしだけを見てる。
それが嬉しくて
思わず笑ってしまった。


隼人もあたしにつられて
お腹をかかえて笑った。
いつも賑やか渋谷なのに
この時はあたしと隼人の
笑い声が渋谷中に
聞こえたような気がした