「ねぇ、キミ起きてよー」


んん、誰なのよ。
聞いたことある声ね。



「早く起きないとチューしちゃうよー」



がばっ!!



「あぁ~やっと起きたねー。
おはよう」


目の前でへにゃっと笑う金髪に近いクリーム色をした髪の毛の変な男。

おまけに、透き通ったように美しい青い瞳。

さらにたった今セクハラしようとした張本人。



こいつかなり危険人物なのかもしれない。


「おはようゴザイマス。
どちら様でしょうか」



「あはは、なんで片言なのー?
キミって本当に面白いこだなぁ」


この声、この作り笑い。


もしかして……そんなわけないよね。

でも、ウィッグのようなボサボサな髪の毛に、目なんかみえないビン底メガネ。

怪しすぎるわこの男。


本当に何者なのかしら。