「どうしたの?」


クラスのみんなが泣いている
その子に近づいていく。


「ゥッ……
風牙くん、他校に好きな人
居るんだって……ッ」





………嘘。


やだ……。



好きな人!?




「………。」






「心音!大丈夫!?」




きっと、私は今
涙が出てる。

そんな気がする。



あぁ、終わっちゃった。
私の恋。




風牙くん。
あなたも記憶を無くす前
私のお母さんに会わないでって
言われた時、こんな気持ちだった?



辛いよ。



「えー?何?有沙ちゃん。
あくび出ただけだよぉ。」




「………。」



「大丈夫だからね?
ほらッ。」


と言って私は最高な笑顔を見せた。




また、私のことで
心配かけたくないよ。




ありがとう!有沙ちゃん。