何が欲しいかと聞かれれば、きっと僕はこう答えるだろう。



『何もいりませんから、どうか今のままでいさせて下さい』



この幸せな風景を日常と化したままで。


どうか、どうかとそれだけを願う僕は。きっと"あの日の惨事"を繰り返したくないからと、それは恐らく僕の単なる我が儘なのでしょうけれど。


そう、願わずにいられない僕は。無様で滑稽な親不孝者だ。