嘘、鬼よ。





















「…あいたたた……。」

どうやら沖田のせいで前を向いていなかったために、その辺を歩いていた平隊士に衝突したようだ。



「すまな………」



絶句…。


…………………は!?



いいか、瞬きするぞ?

……………………………………は!?!?!?



「…優ちゃん!?」



「よかった、目が覚めたんだね!」



いや、あの目が覚めたっていうか…………は!?





「三冷ーー!心配したぞー!!!」


「え、いや桜さん…あの……。」



目の前には、現代の私の友人である、優ちゃんと桜さん、それに朱里さんまでいる。


三人とも大学生。仲良くしてもらってて、私の唯一信頼できる友人…なんだけど……。




…………あれ?

…私……、江戸時代に…いなかっタ?




「急に倒れたって病院に搬送されてきてね、全然目覚めないから植物状態なんじゃないかって、色々と大変だったんだよ?」


容姿端麗、誰が見ても美しいといわんばかりの優ちゃんがその整った眉をしかめて、説明する。



では、ここは病院…。

白で統一されていて、微かに薬の匂いがするのはそのためか。



ドア付近に立っている朱里さんは、恐らく優ちゃんがいるからついてきたんだろう…。




朱里さんは出会ったときから優ちゃんにしか興味なくて、優ちゃんが大好きなんだと思われる。

私の見舞いなどどうでもいいんだろう、不機嫌丸出しだ。




そんな朱里さんを視線の端に追いやって優ちゃんに向き直る。




「私は、何時間眠っていたのだろうか?」





気になるところはここ。

あれは、夢だったのか…?



いや、そんなことはない…はず。


痛感は確かに感じられた…。
それに夢にしてはリアリティーがありすぎるのも事実。



「5日だよ。」





5日………だと!?


たったの5日!?



私は、江戸時代でどんだけ過ごしたと思っているんだ!?

拷問されていた時は正確に計れなかったが軽く2ヶ月は幕末で過ごしたはず!!





それに

「荷物!荷物は…!?」




そうだ!
屯所においてあるはずのスクバや木刀は!!




「…うーん、知らないなぁ。
三冷ちゃん、道に倒れてたらしいけどその時はなにも持ってなかったって。」