嘘、鬼よ。













「お前に決まっているだろう?
さっさと、詫びろ。」



見上げたままだと気分が悪いので立ち上がる。



あれ?この男…。





ちっさ…。


え、小さっ…。



私が160弱なのに対し、40後半とおぼしき目の前のじじいは、150程度だ。




デカイのは、態度だけか。




「小僧…!!
この私よりも背が高いからって調子に乗るのもいい加減にしろっ!!!」


あ、気にしてんだ。身長。





なんて、呑気なことを考えていたが、次の瞬間その周辺一帯の空気が針つめたものへと変わる。




金属と物が刷れる音がして、何かに日光が反射し、目の前が眩しくなる。