嘘、鬼よ。

















「この女ーー!!
女の癖にでかい口叩くな!!!!」




鉄と鉄の擦れる嫌な音がしたと思えば、その場の空気が凍りついた。




この短気。







男の方が刀を抜いたのだ。


これは止めなければ。




ここにはまだ私以外の新撰組のやつは来ていないし、今から呼びにいったり来るのを待っても、遅いかもしれない。


私がやらなければ。







「やめろ。物騒な物はしまって。」




女を庇うように立つと、今度は男の顔が凍りついた。




なるほど、新撰組は怖いわけね。






「それ、しまってくれる?」



刀を指差し男を見据えると、怯んだように2.3歩後退した。




よし、いける。




沖田や他の巡察の者も気付いたらしく、こちらに走ってきたのが横目で見える。





まぁいいや。
もうこの男は戦う気喪失してるし、解決でしょ。







「ひぃ、助けてくださいぃ。」




刀を持ったまま涙目で助けを請う男。


別にこんなことじゃ殺さないし。

大袈裟じゃないか?









と、思ったけどそうでもないみたいだ。


―カキン




「何してる沖田。」

「それはこっちの台詞ですね、三冷さん。」