「三冷さんは、甘い物が嫌いなんですか?」
団子が消え去った竹串を上の歯と下の歯でハサミながら、器用に聞いてくる。
「いや、好きだよ。
甘い物は、脳を活性化させるし、疲労回復にも効果があるから。
それに、美味しい」
私の話の理解に苦しんだのか、眉にシワを寄せ首をかしげながらも、次の団子に手を伸ばす沖田。
「未来には、どんな美味しい物がありますか?」
「洋菓子かな」
キャラメルなんかは、私の大好物だ。
部活のあとは、いつもキャラメルを食べる。
「どんな甘味ですか?」
「うーん、フランスとかだ。
あと、ヨーロッパ系。
見た目にも華やかで、味も最高なんだ。」
あのキラキラとした、世界観はとてもいい。
勿論和菓子も好きだ。
菓子とは、何にも変えがたい、なにかを持っていると思う…。
「へー、それは食べてみたいですね。」
「………いつか食べれるさ。
いつか。」
来年の池田屋。
彼は肺結核の疑いが出てくるころ…。
どうなるのかね
