嘘、鬼よ。








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――――




「…暇だ。」



入隊試験から一週間がたったところ。


配属は一番隊となったは良いものの、中々巡察にはつれていってもらえず、屯所から一歩も出ないという暮らしが続いていた。





あんの土方が、まだ巡察にはいかなくていいなどと馬鹿なことをほざき始めるから、他のやつらも便乗してまって、
結局私はなにもできてはいないじゃないか。



やることといっても間を潰せるほどのことも特に無いし、こうして縁側でずっとぼーっとしてるだけ。





巡察じゃなくてもいいから、外へ出たいものだ。





「あれ、三冷さんじゃないですか。
どうしたんですか、こんなところで。
頭の上にトンボが止まりに来るのを待ってるんですか?」


「あぁ、沖田か。
いや、暇でな。
それと、トンボはこの季節には飛んでないぞ。」




文久3年…。

芹沢が暗殺される年。


そのまえに、新撰組と名前をいただくはずなのだが、いつなのやら?




「三冷さん、暇なら出掛けません?」

おぉ!!沖田!!!!



「行く。是非とも行く。
絶対行く。心のそこから行く。」




「すごい食いつきようですね。
逝くんですか?」


「あぁ、うん。
漢字違うぞ。
行くだ、行く。」






こいつはことあるごとに、ダジャレを、挟むなー



それより。
あぁ、やっと屯所から開放されるっ!




「じゃあいきましょうかっ!」