でもちょっとずつ、心の距離が近づいてるのかな。
(・・・昨夜のニュースです。夜7時頃、○○区○○にある公園内で近くの大学に通う男子学生5人が何者かに暴行を受ける事件が起こりました。5人はいずれも軽傷で、金品を取られなかったことから、通り魔による犯行か・・・)
「やだぁ、この近くじゃない?」
「暖かくなってきたからね。変な人増えてきたんじゃない?」
テレビから流れるニュースにサンゴちゃんと奈々が反応する。
嫌だなそこって、バイト先の近くの公園のことだ。
(被害者による犯人の特徴です。犯人の男は侍の格好をし、赤いマスクを着用し、木刀を所持。身長は170cmから180cmの痩せ型。また公園に設置されている防犯カメラには犯人を特定できるような人物は映っていなく、目撃者もいないことから・・・)
ん?
サムライの格好に、赤いマスク?
それ、見覚えあるんですけど!?
思わずフォークが手から滑り落ちてしまった。
マグカップを2つ持って玄関を出ると、紅虎がテラスでタバコを吸いながら、新聞を読んでいた。
やっぱり、ここで新聞を読みながら郵便配達員を待つのが日課になってるのかな?
「はい、サンゴちゃん特製カフェオレ」
テーブルの上にマグカップを置くと、紅虎はちらりとこちらを見た。

