「嘘です」
「ちょっと、花、あんた生意気よ!」
奈々があたしに掴みかかろうとした時、フレンチトーストのお皿を持ったサンゴちゃんが登場した。
「ほらほら、喧嘩しないの。2人とも席着いて、朝ご飯にしましょ。なんたって出来たてが一番なんだから!」
サンゴちゃんがそれぞれの目の前にプレートを置いた。
はぁいと返事をして、あたしも奈々も席に着く。
姉妹喧嘩を止めたお母さん役のサンゴちゃんは、はぁ~忙しいと再びキッチンに戻って行った。
フレンチトーストに蜂蜜をたっぷりかけると、向かいに座る奈々を見た。
「何?ニヤニヤしてキモいんだけど」
「さっき、あたしの名前、初めて呼んだ。花って、ちょっぴり嬉しくて」
奈々はふいをつかれたみたいに赤くなり、あたしの手がら蜂蜜を奪い取った。
別に・・・ごにょごにょと語尾が小さくなる。
「あんたも、奈々でいいわ。~さんって言われるの嫌いなの」
「生意気なあたしに呼び捨てされていいの?」
「いちいちうるさいな。いいって言ってるんだからそう呼べば?」
ぶっきらぼうな言い方だけど、照れてる?もしかして、思ったよりも悪い人じゃないのかな。
奈々に向かって微笑むとキモいから見るなと言われてしまった。

