「私、ゲイなんです。それが職場の人にばれてしまったんです」
オーナーに迫られた時のことを思い出すと恐怖と憤りで、涙が溢れた。
心の内を曝け出すと、気持ちが少し楽になった。
紅虎は何も言わずサンゴちゃんの話に耳を傾けた。
話が終わると、サンゴちゃんを抱き締め、耳元で囁いた。
「自分を恥じるな。男が男を好きで何が悪い。それも君の個性じゃないか」
「そう言われた時、救われた気がしたの」
サンゴちゃんはほっこりした表情で答えた。
「何か、語り出すとつい、長くなっちゃうわ。ねぇ、デザートも食べない?」
コーヒーを飲み干したところでサンゴちゃんがメニューを出した。
あたしも何か甘い物が欲しいって思っていた。
サンゴちゃんの意見に賛成だ。
デザートメニューの中からチョコレートブラウニーとチョコプリンアラモードを頼んだ。
待っている間、サンゴちゃんは話を続けた。
「そこで終わりにならないのが虎ちゃんのすごいところなの」
紅虎はそのまま裏口から店内に入って行った。
お昼休み中のスタッフが突然の訪問者に驚いた。

