靴擦れした足がひどく痛む。
ベンチに座り、足を確認するとマメがつぶれていた。
そのままそこで涙が引くのを待っていると、誰かが隣に座った。
ボロボロの服に顔中にヒゲを生やしたホームレスだった。
コツンと缶コーヒーをベンチの真ん中に置き、
「何があったかしらねぇけど、元気出しな、お嬢ちゃん」
そう言うと重たい腰を上げて、茂みの後ろ側にあるダンボールの家へと戻って行った。
お店の扉が開き、
「いらっしゃいませ」
と笑顔で振り向くと、そこには草さんが立っていた。
草さんと顔を合わせるのは久しぶりだった。
前より痩せた?
そう思う位、草さんはげっそりとしていた。
「久しぶりですね。教授のお手伝いは順調ですか?」
カウンターの席に案内し、レモンの入ったお水を出すと草さんに訊ねた。
「もう2、3日、大学で寝泊りする予定だから着替えを取りに来たんだ」
家に帰る途中、気分転換にあたしのバイト先に寄ってくれたらしい。

