隅田川の流れる橋の上でロミさんは立ち止まった。
橋の欄干に頬杖をつき、ゆっくりと流れる川を眺めていた。
右側にはライトアップされたスカイツリーが聳えたっている。
塔の真ん中で青い光が流星のように弧を描いているのが見えた。
あたしはロミさんの隣に立ち、同じように頬杖をついた。
ロミさんは寂しそうな顔をすると、
「BenitoraはHakutakaと何年もはなしてません・・・たぶんワタシのせいで・・・」
ぽつりと呟いた。
そして、彼女は胸に抱えた思いをあたしに話してくれた。
ロミさんは紅虎の気持ちを知っていた。
彼の秘めた思いを知ったのは、恋人をして白鷹さんが家族に紹介した時。
白鷹さんの両親(紅虎の両親でもあるけど)は2人の関係を喜んでくれたけど、紅虎だけが両家が揃う食事会の間、ムスッとしていた。
紅虎の態度が気になったロミさんが後で紅虎に訊ねると、
「何で兄貴なんだ。俺の方がロミを愛してるのに!」
と泣き喚いたそうだ。
紅虎がロミさんに感情をぶつけたのはその一回だけだった。
今まで通りに戻ったと思ったら、怒りの矛先がお兄さんである白鷹さんに向けられてしまった。

