「ねぇ、今度はジェットコースターに乗ってみようよ」
話題を切り替えてみた。
夕方5時を回ると、そのままバイトに向かう奈々と、一旦、家に帰って仮眠を取るというサンゴちゃんを駅まで見送った。
白鷹さんが取引先との接待で夜を過ごすので退屈というロミさんに付き合って、あたしもここに残る事にした。
ロミさんと別れるのが名残惜しい気がしたのもあった。
商店街の中をぶらぶらしたり、休憩にカフェに入ったりしながら、あたしたちは色んな話をした。
ロミさんは今回、出張中の白鷹さんと一緒に日本に来た。
滞在は3週間で、仕事は2週間で片付くので、その後2人は温泉に出掛ける予定がある事と、白鷹さんが仕事に出掛けている間、ロミさんは短期で日本語学校に通っている事などを教えてくれた。
あたしも3月から東京に引っ越して来た事、カフェでバイトしてる事、そしてシェアハウスの事などをロミさんに話した。
ロミさんはニコニコしながらあたしの話を聞いてくれた。
「Hana とたくさん話せて嬉しいです」
辺りが暗くなってきたため、サングラスを外したロミさんの美しい瞳があたしを捉えた。
じっと見つめられるとつい照れてしまう。
せっかくだから、ライトアップされたスカイツリーを見に行こうとカフェを出た所でロミさんが不意に呟いた。

