「奈々が人を誉めるなんて珍しい。自己紹介の時は眉間に皺寄せてたのに」
「あれはいきなりナナは英語でお婆さんの事を言いますとか言われたからだよ。何コイツって思っちゃったの。でも一緒にいる内に、すごく魅力的な人だなって。笑顔を絶やさないし」
奈々も完敗ってことは・・・あたしになんか適うわけないよ。
ロミさんは日傘を差している。
日光アレルギーのロミさんのためにお土産やさんで3人でお金を出し合ってプレゼントしたものだった。
ロミさんはアメージング!と満面の笑みで喜んでくれた。
人力車を降りてからあたしたちは遊園地に向かった。
浅草の真ん中んいある小さな遊園地。
子供の頃に一度来た事があったけれど、久しぶりに来たら、前来た時よりも小さく見えた。
あたしが大人になったからだろうけど。
売店の前のベンチに座り、チェロスを食べてたら、奈々がロミさんに訊ねた。
「ずっと思ってたんだけど、ロミって左手の薬指に指輪してるよね?それって・・・」
「engagement ring です」
ロミさんは指輪がよく見えるように奈々の前に左手を出した。
「エンゲージって事は婚約してるの?」
サンゴちゃんも話に入ってきた。

