「Hey, girls」
紅虎がリビングの扉を開け入ってきた。
今帰って来たらしい。
背中にメッセンジャーバックを斜め掛けしている。
「どうしたの?紅虎」
さっきの話聞いてなかったよね?
ドキドキしながら振り向いた。
紅虎はテレビを背にして床に座り、ソファに座るあたしたちに向かい合った。
サンゴちゃんが見ていた映画を一時停止させる。
「明日、ヒマ?」
ニヤリと笑い、あたしたちの顔を順繰りに眺めた。
「何で?」
奈々が不思議そうに訊ねる。
「ロミを東京見物に連れてってくれない?」
「ロミを?」
パグ犬のロミを想像したのかサンゴちゃんと奈々が首を傾げた。
「犬のロミじゃなくて、オーストラリアから来たロミさん。紅虎の幼馴染みなんだって」

