店を出て、再び駅前のロータリーに出ると、見覚えのある赤Tシャツが花壇の隅に座っていた。
缶コーヒーを片手にタバコを吸っている。
てっきり怒ったまま家に帰ったのだとばかり思ってたけど。
「わっ!!」
後ろから忍び寄り、背中を押すと、紅虎は情けない声を出し、前のめりになった。
びっくりしたついでにコーヒーがパンツにかかってしまったみたいだ。
「P○ss off」と舌打ちをすると、ゆっくりと立ち上がった。
「ごめん。でもこれでお互い様だからね。紅虎だって、あたしのこと置いて、勝手に帰っちゃったでしょ?」
「s○it!」
不満そうに呟くと頭を掻き毟る。
「でも、待っててくれたのはちょっと嬉しかった。ありがとう」
素直にお礼を言うと紅虎は困ったような顔をして、
「俺もちょっとやり過ぎたと思って・・・」
「一応、反省してるんだ?」
「一応って何だよ。それより、お前、随分遅かったじゃねぇか。何してたんだ?」
「怒らないでよ。ルビーママと話してたの。あたしもかなり混乱してるの。・・・お兄ちゃんと話す必要があるみたい」

