隣に座る草さんを見ると明らかに動揺した表情をしていた。
「笹森亮太は奈々を気に入ってここに通っているらしい。最近知ったんだ。来店する時は奈々の携帯に連絡が来て、奈々が出勤しているかどうかを確認するらしい」
そうだったんだ・・・亮太くんが奈々を?
奈々、美人だもんね。
最近奈々とは家でもあんまり会わなかったから、金次くんが出ているドラマの話はしてなかった。
もちろん、あたしが亮太くんのファンだってことも知らないはず、紅虎が喋っていなければの話だけど。
知ってたらすごいどや顔してくるに違いないし。
それにしても、部屋着で亮太くんに会うことになるなんて悲し過ぎる。
「お前、アイツのファンなんだろ?会わせてやろうと思って」
そんな所で優しさ出すな!っていうかファンなんだからオシャレくらいさせて欲しかった。
シャワーを浴びた後だからすっぴんだし。
「いらっしゃ~い」
いつもより2オクターブ高い奈々の猫撫で声が聞こえてきた。
亮太くんが到着したらしい。
奈々がとびっきりの営業スマイルで彼をあたしたちの隣の席に案内してくれた。
亮太くんは友達らしき人と2人で来ていた。

