奈々はあたしたちを窓際の席に案内し、車で来たことを確認して、ノンアルコールのメニューを持って来た。
「で、あんたは何でパジャマで来てんの?」
「しょうがないじゃない。いきなり連れて来られたんだから!」
冷静にツッコミを入れる奈々に反抗する。
奈々は鼻で笑うとバーカウンターに消えて行った。
飲み物が運ばれて来るまで、店内を見渡した。
バーにはイケメンだけど無愛想な若いバーテンダーが1人。
店内にお客さんは数人いて、制服姿の女の子が1人づつ、それぞれのお客さんを接客している。
何だか自分がいること不思議な気がして俯いた。
「紅虎、そろそろ何でここに来たのか教えてよ。家にはサンゴちゃんもいたのに、何で草さんとあたしが?」
「サンゴは今回の事には関係ないし、最初、葵も誘おうかなって思ってたけど、あいつ最近忙しそうで付き合い悪いからな」
紅虎はタバコに火を点け、一服する。
「今夜、ここに笹森亮太が来る」
「え!?」
驚いて声を上げて立ち上がってしまった。
他のお客さんがあたしたちに注目する。
すみませんと一礼して、席に座り直した。

