「もしかして、草?帰って来たって聞いてたけど。何か、感じ変わったね~。前はむさかったけど、ちょっと良くなったじゃん」
昼と夜が逆転してる奈々は今まで草さんと顔を合わす機会がなかったらしい。
久しぶりに会って、上から目線のこの発言・・・どうやら草さんは奈々の恋愛対象には入らないらしい。
草さんもどうもと軽く受け流し、初めてこういう店に来たのか挙動不審気味に周りをきょろきょろ見ている。
店の奥に入って行った紅虎が戻って来た。
「で、奴は何時位に来るって?」
「10時半頃ってメール来たからもうすぐじゃない?」
紅虎の問いに奈々は携帯を見て答えた。
草さんとあたしを除いて、2人はこれから何が起きるのか知ってるみたいだ。
奈々は受付を他の女の子に任せ、あたしたちを店の奥へと案内してくれた。
店内は暗めの照明で、たくさんの種類のお酒が並ぶバーをコの字型に囲むカウンター席と、夜景を展望できる窓際に平行して並ぶ細長い一つながりのテーブルの席で結構広い。
落ち着いた雰囲気なのにBGMはアイドルが歌うノリのいい曲が流れている。
これも「制服デー」の一環なのだろうか?
「彼はいつも窓際の奥の席に座るの」
「All right」

