違う、違う、これも違う。
言い出したものの四つ葉のクローバーって見つからないものだ。
これも、これも、これも、みんな三つ葉だ。
ちらりと後ろを振り返ると10m程先の方で、草さんもあたしと同じような体勢で地面い這いつくばっていた。
これならシロツメクサで冠と編んだ方が早かったかな?
諦めかけた時、足元に小さな小さな四つ葉のクローバーを見つけた。
「あった!草さん、あたし見つけたよ~」
振り返るとずいぶん遠くの方まで来てたみたいだ。
サンドウィッチを食べていたベンチと草さんが小さく見えた。
駆け寄って、戦利品を草さんの前に突き出す。
「小さいけど、見つけた。草さんは?」
「僕は・・・まだ・・・」
「やったぁ~、あたしの勝ち!約束守ってね」
解ったと頷き、どうしようかな?とイメージを膨らませているみたいだ。
「・・・勝ったついでにもう1つ。草さんの正直な気持ちを教えて。本当はどう思ってるの?自分の描いた絵があんな形で他人が描いたことになってしまった草さんの気持ち」
草さんの動きが一瞬止まり、黒ブチメガネの奥の大きな瞳があたしを見ていた。
情けなく笑うと、諦めたようにベンチに座った。

