牛乳を飲みながら、周りの景色を眺めた。
キラキラ光る水面、チワワを散歩しているおじさんを通り過ぎて行って、ロミも連れてくればよかったなと後悔した。
あとは足元から一面に広がるクローバー。
「シロツメクサだ」
思わず椅子から飛び降り、足元に屈みこんだら、草さんが驚いて顔を覗いてきた。
「どうしたの?」
「すみません。シロツメクサを見つけて、子供の頃、家の近くの土手にたくさん生えてて、草冠を作って遊んだのを思い出して。でも、田舎のと比べると短いかも・・・編めるかな?」
「草冠か、レンゲでも出来るよね。この辺じゃ田んぼないから見かけないね。好きだったなあの花」
「そうですね。東京で見たことないかも。あたしたちが気付いてないだけなのかなぁ?あ、いい事思いつきました。草さん四つ葉のクローバー見つけません?どっちが早く見つかるか競争しましょ」
「何か賭ける?」
「じゃあ、あたしが勝ったら、草さんにあたしの部屋をステキにして欲しいな。お兄ちゃんの部屋みたいに、あたしの部屋らしくデコレーションして欲しい!」
「解った。僕が勝ったら・・・そうだな、勝った時までに考えておくよ」
「無理なお願いは辞めて下さいね」
「大丈夫。じゃあ、始めようか・・・よーい、ドン!」
草さんの合図であたしたちは散った。

