少し怒ったような口調で紅虎は、扉を叩く。
「虎、どうしたの?」
扉が開くと草さんがのんびりとした口調で訊ねた。
草さんは絵の具がついた作業用のツナギを着ている。
絵を描いていたみたいだ。
「ちょっと、来い」
紅虎は草さんの腕を掴むと強引に引っ張り、再び自分の部屋へと入って行った。
「知ってたのか?」
草さんに例の記事を見せ、紅虎は訊ねた。
草さんは何も言わなかった。
「Why didn't you tell me?」
イライラした様子で草さんの隣に座った紅虎は頭を掻き毟る。
草さんは困ったように紅虎を見ると、
「・・・ごめん、虎には言えなかった」
ぼそりと呟いた。
「俺が紹介したからか?俺に悪いと思って・・・」
「違うんだ。虎には感謝してるんだ。どんな形であれ、僕の絵が認められたんだから」

