金次くんはパスタをぐるぐると巻きつけてあたしを見た。
「間草さんっていって、ス○フキンみたいな人でね。ずっと旅に出ててこの間、いきなり帰ってきたの」
「・・・おかしいな・・・」
いつもニコニコしている金次くんが珍しく眉間に皺を寄せている。
「どうしたの?」
「いや、笹森亮太の趣味と特技ってファンなら知ってるよね?」
「うん、特技がダンスとどこでも寝れること、趣味は映画鑑賞と絵を描くこと」
「ほう、ほれなんらよね」
パスタを口に含み、もぐもぐと口を動かしながら、頷く。
口の中のものを飲み込むと、クリームソースのついた唇を舐めた。
「ドラマの中で出てきた絵は全部、笹森亮太が描いた絵で、劇中の絵を含めた作品の個展をドラマが終わったら期間限定で開催する予定だって聞いてるよ」
家へ帰ると早々、2階へと上がって行った。
階段を上り終えて右奥、「Room6」である紅虎の部屋の扉を叩いた。
車庫に車もあったし、今日は1日寝るって朝、玄関前のテラスで会った時、宣言していた。
「紅虎!」
ドンドンと扉を叩いていると、ドアノブがゆっくりと回った。

