もう片方の手で再び拡声器の電源を入れると語り始めた。
「僕はこのDVDに出てきたスバルくんの友達です。彼はNo.1を夢にて○○街のホストクラブに入店しました。VIPであるここにいる桝崎アヤメさんに気に入られ、幸先のいいホスト生活が送れると期待していたのですが、この女、相当のbitchみたいで、僕に泣きついて来たのです」
「違う、違う、違う。嘘吐かないでよ!」
「関係を持たないと指名が取れない。一度きりなら、そう思って彼は
彼女の言う事に従いました。しかし、彼女は彼を呼び出しては関係を求めてきたのです!彼は純粋だったので心が病んでしまった。彼は何も知らなかった自分が悪かったと反省していますが、僕はどうしてもこのbitchが許せなかった。この女の正体を曝してやりたかったのです」
ロビー全体がしんと静まり返った。
みんな紅虎のことを黙って見つめている。
アヤメだけが地団駄を踏んでいる。
奈々が入り口の方を見て、紅虎に合図をした。
それと同時にお兄ちゃんの携帯が鳴った。
「サンゴちゃんが来たらしい。念のためにマスクを被れ。花、逃げるぞ!」
うんと頷き、ポケットの中からマスクを取り出す。
先に外に出たお兄ちゃんの後を追う。
「お疲れ、楽しかったよ」
鳩羽さんが爽やかな笑みを浮かべて手を振った。
「最後に1つだけ教えて下さい」
振り返ると鳩羽さんを見つめた。

