「気が利くようになったじゃないか」
ふっと口の端を吊り上げ、新聞を畳む。
「隣いい?ちょっと、向こう側に詰めてよ」
テラス席にはキャンプ用の折りたたみ椅子が2脚置いてある。
面倒臭がる紅虎のお尻を叩いて奥の席に移動してもらい、紅虎が座っていた席に座る。
「お前、バイトは?」
「木曜は定休日なの。・・・それよりさ、だいぶ枯れてきちゃったね。ダフネ」
カフェオレを飲む紅虎も一緒に垣根を眺めた。
「咲いたら枯れる。また来年、楽しめばいい」
で、何の用?と冷めた口調で聞き返す。
もうちょっと関係ない話で誤魔化したかったけど、この男には通用しないみたいだ。
「単刀直入に言うけど・・・昨日、近くの公園で大学生襲ったの紅虎でしょ?」
そうだけどとさらりと答える。
やっぱり、昨日のサムライ紅虎は目の錯覚じゃなかったんだ!
「そうだけどって、今日のニュースでやってたよ。サムライ風の男が暴行を加えたって、通り魔だって」
「So what ?」

