イジワル王子の溺愛





今なら触れられる





ゆっくり右手を動かすと、それを見た椎香の両手に包まれる





あぁ…生きてる





俺はちゃんと生きてるよ






「……椎香、言ったろ」





「え?」




「俺は、死んだりしないって」




「……バカっ…」




「バカじゃねぇーよ」




「もうだめかもしれないって言われて…もうどうにかなっちゃいそうだったんだよ?本当にバカなんだからっ!」