イジワル王子の溺愛




翼がいなくなったあと、あたしは貰った箱をソッと開けた







翼の身体は、ドナーとして臓器バンクに届けられることになった






それはおば様とおじ様の意志だった






せめて誰かの役に立てるように、と






でも翼はあたしを救ってくれたよ






あたしのすべてだったんだよ








箱を開けると、星形の小さなネックレスと一枚の紙が入っていた







手紙?






紙を開いてあたしは息を飲んだ


そこには翼の綺麗な字でこう書かれていた