イジワル王子の溺愛




「…翼、起きて」






「………」







「もう起きなきゃ。じゃなきゃあたしが翼にキスするよ?」






「………」






「翼……っ……」







どんなに話しかけても、何の反応も示してくれない






あたしは翼の傷だらけの手を握りしめた








―――冷たい







本当に死の境をさまよってるかのように







こうなることは、もしかしたら決まっていたのかもしれない