イジワル王子の溺愛




「先生、口説くの止めてもらえますか。そいつ俺の幼なじみなんで」


―――はっ


見とれていたあたしは、翼の声で我に返った


「幼なじみ?こんなかわいい子が幼なじみなんて羨ましいな」


「…だから口説くの止めろって」


「あはは、すまない。じゃあ俺は戻るよ診察の時間だ」


「ありがとうございました」


「いーえお大事に」




手を挙げて、先生は病室を出て行った


「……なぁ、椎…」


「馬鹿」


「えっ?」


「心配したじゃない!」


2人きりになってあたしは翼にグーパンチをお見舞いした