Fate.LOVER        ~運命の恋人~

「ギャアー!!ギャアー!!」

突然上から声がした


走っている私たちの頭上には
何羽かのカラスが飛んでた


「カラスか…」


「ただのカラスじゃないぞ」


「え?」



「ギャアー!!
ルオンだぞ、ルオンがいたぞ!!」

そのカラスたちは口ぐちに
そう叫びだした


「カルのカラスだ。
カルは獣たちを支配するのが
得意だからな」


「誰のカラスだって?」


っ!?



「カルっ!!?」

「走ってる時は五感が鈍くなる。
ルオンの癖くらいお見通しだって」


いつの間にか
カルが背後についていたのだ